誰も最初は初心者。
先日治療に来てくれた、お寿司屋さんのお話。仮にGさん。
彼は、今でこそベテランですが、地方から出てきて寿司屋さんに入ったばかりの頃は、
結構失敗があったようです。
勉強が大嫌いで、お寿司屋に入ったと豪語するくらいですから、特に、英語なんか
まるっきり分からなかったらしいのです。
お客さん 「アガリください」
Gさん 「ハイどうぞ」と言って、生姜のガリを出す。
アは、英語で一つ、ガリは、しょうがの甘酢漬け。
だからアガリで生姜一つ。
お客さん 「おあいそして」
Gさん 「ニコニコツ」
オアイソとは勘定の意味。お会計をしてと言われたのに、愛想を良くしろと勘違いした。
外人のお客さん 「ハウマッチ ?」
Gさん 「ハイ、お待ちどうさま」と言って、ハマチを出す。
お客さん 「おいくら ?」
Gさん 「ハイ、お待ちどうさま」と言って、イクラを出す。
私と同じく、ダジャレ大好きなオジサンですから、どこまでが本当の体験談か、
作りごとか、また聞きなのかは分かりませんが、大笑いです。
私がこの治療の勉強を始めたときも、経験豊富な者と、初診者では、
かなり話のレベルが違います。
「パテラの下垂を上げるようにテーピングして」などと言われても、チンプンカンプン。
パテラとは、膝のお皿のことなのですが、パテラなどと言えば、患者さんには分からない、
いかにも専門家らしい響きがあって、皆が好んで使ってました。
膝のお皿と言えば済むものを。
しかし、だんだん高等な理論になってくると、やはり言葉も意味もテクニックも難しくなります。
SOTなどと言っても、何かの頭文字を表したものだと思っても、意味が分からずに、
そっと押すテクニックなどと、適当に思っていたのです。
ほんとに、そっと押すのですから。
Sは、Sacrumで、仙骨。Oは、Occipitalで、後頭骨、仙骨後頭骨テクニックだって。
このような業界も、まだまだ丁稚奉公して、親方から手ほどき、修行を受けさせて
もらうなどという面もあるので、知らなくても当り前なことでも、知りません、
分かりませんなどと言えば、頭ごなしに怒鳴られたりもするのです。
今から振り返って見ても、良かったのか悪かったのか。
最近の、若ーーーーい人は、なかなか付いてこれずに、途中リタイアが多いです。
オリンピックでメダルを取れば、その最高レベルの人ばかり注視し、
自分もすぐにあのようになれると思って、同じ種目を始めたりするものですが、
初心者の苦労、悲哀を経験して、乗り越えた人だけが、頂点に立つことができます。
我々の業種はもちろんのこと、スポーツ、芸能、各種の職人さんなど、数え切れないほどの
職業すべてが、初心者からスタートです。初めからベテランなどいません。
新人、新入社員、新米、ニューフエース、ルーキーなどと言われますが、皆同じです。
五月病などにならないように、奮起しましょう。みんな同じ道を通ってきたのですから。
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